こんにちは。

Nゲージのユーザー、というか鉄道模型が動くメカニズムは皆さん当たり前のようにご存じの事と思います。

ここで問題になるのが集電機構。ちょっとずつ車輪にスパーク汚れが付いたり、集電部分が埃などで汚れてきたり、いろいろと集電性が悪くなってきます。モーター車の動きがギクシャクしたり、ライトがちらついたり…。

特に室内灯を入れている車両では、集電機構の汚れで室内灯がちらつくのはカッコ悪いです。ちらつきが起こってきたら集電部分を洗浄すればもちろん回復しますが、編成が長くなるほど時間もかかり、面倒になってしまいます。

そこで考えるのが、「車体間で通電を行えないか?」というもの。実際に一部のメーカー・一部の車両ではカプラーに通電するタイプが採用され、車体間で通電して編成全体で安定集電を図るタイプも現れてきました。他方、連結器が目立つ車両では、見た目が重視されるため、見た目と機能性を兼ね備えることが困難である車両もあり、通電する連結器がどんな車両でも採用されているわけでもありません。

…ということでいろいろ調べておりましたところ、いつもデカール工作の時に購入先としているR工房さんで、「Rジャンパ」なる車体間通電を企図した商品が新たに発売されましたので、早速試してみることにしました。今のところ、TOMIX・KATOの車両であれば、フック型カプラー、メーカーのオリジナルカプラーとも、対応する仕様の製品がある模様です。

さて早速取り付けてみましょう。今回の被験者はこちら。
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以前製作した2020カープラッピング列車です。この車両の連結面2か所に、通電用の「ジャンパ線」を取り付けていきます。

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こちらが購入したRジャンパの部品。小さい磁石、磁性のネジ、導電性シール、銅線などがセット。導電性シールを使って車両の導電板から車端まで導電化し、ここから車体間を「ジャンパ線」を模した銅線でつないでしまおうという仕組みです。割と正攻法かもしれません。
(んじゃ正攻法以外の攻め方って何かあるのかって話ですが)

ところで1点お断りなのですが、製作法についてはR工房さんで有料(¥55)の説明書を販売されていますので、製作過程を詳しくご紹介したいところですが、詳しくは説明書をご購入ください。今回はざっくり、組み上げの過程をご紹介します。

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まずは「ジャンパ線」。もう完成したところですが、導電シールを使って銅線の片方に小型磁石を取り付けます。

次は、車体の加工。導電板から車端までを導電シールで結び、先ほど製作した「ジャンパ線」を取り付けていきます。

とここで一点クレームものなので書いておきますが、R工房さんの説明書に0.9mmのドリルを使う工程が1回ありますが、私がやる限り1.2mmが好適でした。

うーん、なんでそこ間違うんじゃろ?部品の精度悪かったんかな?

と、さてさてそんな感じで3両、4つの連結面すべてに加工を施しました。慣れれば、1連結面にかかる時間でざっと10分くらいで済みます。

模型を裏返して接続してみた図がこちら。
・動力車
CIMG9730~2
・トレーラー車
CIMG9731
基本的な構造は動力車、トレーラー車どちらも大きく変わりません。集電板から導電シールを貼って車端まで導電。「ジャンパ線」は各連結面の片方に付いており、対になる車両と互いに接続することで2本接続される構造です。

右側の「ジャンパ線」先端にあるのが磁石。左側の導電シールの下には磁性のネジが隠れており、ついになる車両の磁石と引っ付いて導電シールとジャンパ線との間で導電することで、隣接する車両と導電します。

さて導電のテスト。本当は都度テスターなりで作業すべきなんですが、無いのですべて組み上げた上で、片方の車両だけをレール上で通電してレールに乗っていない車両に通電するか試してみました。
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良好なようですね。

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最後に走行のテスト。本当にライトのちらつきはなし。集電性という観点では確かに威力を発揮します。

さて、今回はこんな感じでRジャンパの取り付けと実際の走行についてご紹介しました。最後に、使ってみての感想と、良い点・気になった点を紹介して終わりにしたいと思います。

①使ってみての感想
・取り付けにかかる時間は慣れればそれほどかからない。
・電気的な知識が少々要る。
・実感性は思ったより微妙。
・値段は…まあ妥当かな?

②良い点
・車両間の通電には確かに威力を発揮します。室内灯のちらつき、動力車のギクシャクなどの通電トラブルを改善したい場合には非常に有用だと思います。
・1両ごとの作業となりますので、編成内の全車両でなくても、2両1ペアなどで部分的に電気的に接続することも可能。編成内の特定の車両だけ集電性が悪い場合に、部分的な使用も可能です。

③気になった点
・実感性は思ったほどありません。見た目重視での採用は勧めないとはいわないまでも慎重に判断されたほうが宜しいかと思います。
・先頭車の「顔」側は、車両の構造にもよりますが、あまり採用しないほうが良いかも。
・カーブ通過時の伸縮性を考えると仕方ないが、ホースに相当する銅線がやや長い。ポイントを通過する際に干渉するかも。加工次第でどうにかなるかもしれないが…
・電気的なトラブルシュートができるくらいの知識が必要です。模型の中をどう電気が流れているか、電気的短絡(ショート)とは何か、が分からない方には勧められない気がします。

以上です。今回も最後までお読み頂きましてありがとうございました。寒い日が続きますが、体調にはお気を付けください。



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