shukushou
こんにちは。

広島県内の大雨で線路に被害のあった芸備線(備後落合~下深川)、福塩線(塩町~府中)のうち、昨日20日より備後落合~三次間では暫定ダイヤによる列車運行が再開し、福塩線では代行バスによる運行が開始されました。
(詳細は、JR西日本列車運行情報を参照ください。)

令和2年7月豪雨と命名された今年の梅雨の大雨災害は非常に酷いものでした。私の住む広島県は2年前の平成30年7月豪雨が記憶に新しく、未だに復旧未了の道路や茶色い土がのぞかせる斜面崩落現場が残っています。しかし今年のそれは、とりわけ九州においては遥かに凌駕する規模の災害だったように見受けます。2年前以降梅雨の時期になると、天に向かってどうにか平穏に過ごさせてくれ、と願う気持ちでいましたが、今年はそういきませんでした。

芸備線は平成30年7月豪雨で橋梁流出を含む被害を出し、全線開通までに1年以上を要しましたが、それに比べれば被災箇所は少なく規模が小さいとはいえ、再びの長期運休を伴う災害の被災となってしまいました。
shukushou_
(平成30年7月豪雨後、上三田~中三田間の線路で作業中の軌陸車)

sankou
ローカル線で度重なる災害というと、どうしても廃線になった三江線のことが思い浮かびます。
それは災害に度々見舞われていたということではなく、廃線の理由の一つに、「バスにて代替可能な鉄道に対し、被災と復旧の繰り返しは社会経済的に合理的でない」という文言が入れられていたからです。
(JR西日本プレスリリース(2016年9月1日)より。こちらからアーカイブが閲覧できます。)

この2年間に限ってみれば2年間で2回の長期運休を伴う災害が発生しており、それは事業者を疲弊させますし、三江線と同じような理由で廃線を検討することすらあり得るのかもしれません。
(尤も三江線の場合は他に、地元が学生の通学などに鉄道を積極的に使用しなかったことなども要因としてあると思っていますが。)

備後落合~三次間の暫定ダイヤは、本来車両を集約する広島との間を行き来することができないことから三次にとどまっている車両のうち、先日新見経由で回送された車両以外を使って運行するようです。

本数は5往復、うち1往復は備後西城折り返しとなります。通勤通学需要からすると、輸送力的にはこれで間に合ってます、ということなのでしょうか…。そう考えると非常にさみしいものがありますが、実情としてそうなんだろうと思ってしまいます。

これまでJR西日本は中国山地の不採算路線についても、災害時にはきちんと復旧させてきました。しかし最近は新型コロナウイルス拡大によって運輸収入が大きく減少したという発表もありましたし、経営的に余裕がなくなれば、どこかでこういった路線に手を入れる時が来てしまうのではないかということが心配になりました。今後の動向にも注目していきたいと思います。

今回もご覧いただきましてありがとうございました。暑い日が続きますが、体調にはくれぐれもお気を付けください。



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