こんにちは。

前回の1回目の続きです。今回は、士幌線橋梁群と糠平より先の2駅についてご紹介します。

今回ご紹介するのは、
・第3音更川橋梁
・三の沢橋梁
・タウシュベツ橋梁展望広場
・幌加駅跡/第5音更川橋梁
・十勝三股駅跡
です。
(訪問日:2021年9月19日・20日)

①第3音更川橋梁
国道273号線で士幌から糠平方面に向かうと、黒石平覆道をへて泉翠橋を渡るときに左側に見えてくるコンクリート橋です。
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道路橋の糠平側には案内看板があります。設計計算や施工状況の記録が克明に残っているというのは興味深いです。
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橋のすぐ下流は元小屋ダムのダム湖になっています。周囲は泉翠峡という景勝地です。
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線路は補修された際に新たに引き直されたようです。

②三の沢橋梁
ぬかびら源泉郷の温泉街を過ぎ、十勝三股方面に少し行ったところにある橋梁跡です。
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線路跡を含めた敷地が広い駐車場になっています。そこに車を停めて、線路跡の轍を50mくらい歩きます。
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橋には欄干が設置されています。
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橋を通り過ぎるとすぐ糠平ダム湖に降りる階段があり、湖面に降りることができます。
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ダム湖から上流側を望みます。画像が粗いため分かりにくいですが、肉眼では後に紹介するタウシュベツ橋梁がうっすら確認できました。

③タウシュベツ橋梁展望広場
国道273号線を更に十勝三股方面に北上すると、士幌線橋梁群の中でも特に有名なタウシュベツ橋梁を望む広場があります。タウシュベツ橋梁は糠平ダム建設に伴い、1955年に黒石平駅~幌加駅間で線路付け替えにより糠平ダム湖に沈んだ旧線区間上にあります。橋自体もダム湖の水量が多い時期には完全に水没します。
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展望広場にある紹介看板。展望広場までは200m弱を歩きます。短いですが、けもの道の中を歩くことになるので管理人は熊除け鈴を持参しました。
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国道からけもの道への入口付近。管理人は9月19日14時頃・20日16時頃に訪問しましたが、実際に20日の早朝には展望広場付近でクマの目撃情報があったようです
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展望台からの風景。こちらは9月19日。国道からの入口付近の看板には水没している旨が書かれていましたが、実際には橋の上側は水没していませんでした。
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こちらは9月20日の風景。前日より若干沈んでいますかね。

タウシュベツ橋梁は絶えず水による浸食を受けて徐々に崩壊しており、今度こそは見られなくなるかもしれない、と日ごろから言われています。今見られる風景は、今しか見られない風景です。もっと姿が見える時期に、今度は訪問してみたいものです。

④幌加駅/第5音更川橋梁
アクセスにはいずれも国道上にある北海道開発局の幌加除雪ステーションにある駐車場に車を停めます。幌加駅は南、第5音更川橋梁は北に数百メートルのところにあります。全く人けのない所ですので、訪問の際は熊除け鈴などの装備をお勧めします。

まずは幌加駅。
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構内が保存されています。
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転轍機は動かすことができたので、ポイントを切り替えてみました。
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東側線路のプラットホーム。左側通行なら、糠平・帯広方面のホームということになります。なお、反対側にホームはありません。
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ホームに設置されている文化庁・登録有形文化財の銘板。
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糠平・帯広側の線路端まで歩いてきました。ここまでくると、かなり鬱蒼としています。
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ホームから十勝三股方面を望んでみます。右にあるのは貨物ホームっぽいです。
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駅名票。これ自体は現役時のものではありません。この駅も前回ご紹介した糠平駅同様に構内を管理したり観光トロッコを走らせたりする団体がいらっしゃいます(公式HP)。

続いて第5音更川橋梁。幌加除雪ステーション付近に案内看板が立っています。
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幌加除雪ステーションの裏手まで戻り、そこから橋梁への轍を撮ってみます。
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木々の先に橋梁があります。ここから橋梁まで歩いてもよかったのですが、鬱蒼としていたのでやめました。夏の北海道はどうしても熊の存在が見えざる恐怖となります。

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幌加除雪ステーションから国道で北側に移動して、橋梁と並行する国道の橋上から撮ってみました。

⑤十勝三股駅
かつての終着駅。ただし1978年に乗客減少により糠平以北はバス代行扱いになっていました。駅跡の周辺には、国道沿いにわずかに人家があるのみです。周囲はカルデラ地形の盆地になっていて、駅の最盛期には周辺からの木材の積み出しで賑わったとか。しかし、今はその面影もありません。

人家のある場所の裏手から北東方向に駅敷地を撮ってみました。
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鉄道があったことがわかるようなものは何一つ残っていませんでした。一面の草地で、木々が生えていないことが唯一駅跡地であることを物語っているでしょうか。

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ただ、国道に面した喫茶店「三股山荘」の建物横に、駅名標が立てられていました。

最後に、もう少し北に行ったところにある三国峠展望台から三股付近の盆地を眺めてみました。
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広大な盆地のど真ん中にあったようでおそらく画像の真ん中やや左に駅はあったと思われますが、今や一面の樹海の中にあって全く場所は分かりませんでした。士幌線は構想上は上川まで延伸させたかったようですが、この峠をどう越えるつもりだったんでしょうか。

ということで2回に分けて士幌線の廃線跡を巡る旅の模様をご紹介しました。再訪してみたいところですが、遠方なのでまた機会が得られたら紹介したいですね。次回は今回あわせて訪問した広尾線の廃線跡を巡る旅をご紹介します。

今回も最後までご覧いただきましてありがとうございました。



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